クラフトビールを海外から輸入したい?

投稿日:2016年9月20日|投稿者名: 中野 |11950 回閲覧

クラフトビールの海外での人気を知っている日本人の方が「ビールを輸入したい」とお考えになるのは当然かと思います。

 

アメリカでは数年前から空前のクラフトビール人気ですね!僕がアメリカへ出張する際は、酒の小売店やスーパー、バーなどへ挨拶回りに行かせて頂くのですが、どこに行っても「クラフトビールの人気は凄い!!」です。売り場の面積もかなり広く取られているのが印象的。

 

特徴的なのは、まずラベルのデザインですね。色々とユニークなネーミング、デザインの商品を沢山見かけます。また、ビールのスタイルも複数あるので、1つのブランドでも複数商品の展開をしているのが一般的のようです。

 

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アメリカの輸入者の家で何商品かの試飲もしてみました。どれも低価格ビールとは全く異なる、シッカリとした香り、味わいですね。また、アメリカではヨーロッパから輸入されたビールも人気なようでした。

 

日本食レストランへ足を運ぶと、あの有名なシェフの名前でのビールも提供されてたりします。

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Soba Aleなんて初めて聞きましたが、飲んでみると普通に美味しい。こういう商品開発をされてるのはユニークで面白いですね。

 

 

ビールの輸入を考えているなら賞味期限にも注意しよう

 

ワインですとVintage yearがあって、コンディションよく保管をしていれば何年でも保存が出来ますが、ビールは商品によっては「結構賞味期限が短い」場合がありますので、輸入前に自分が欲しいビールの賞味期限情報を把握しておくのはMUSTでしょう。

 

日本国内で製造されているクラフトビール(地ビール)をみると、2~3ヶ月程度の賞味期限の商品が結構あります。2~3ヶ月といえば、結構早いですよね。製造されて流通までの時間を考えると、その期間内に「消費する」のは時間の管理が難しそうです。日本のクラフトビールを海外へ輸出するとなれば、シッピングで約一ヶ月程度かかってしまえば、既に1/3の時間が消えてしまいます。

 

輸入するビールも同じく、元々が短い賞味期限であれば、海外から日本まで持ってくる輸送の段階で、ある程度の時間がもっていかれますね。現地港での通関、輸送時の時間、輸入時の通関での時間を考えると1ヶ月~もう少しかかる事も予想されます。

 

かといって、空輸で持ってくるとなると「輸送費が高くなる」ので、経済的ではないかもしれません。例えば、イベントが近々あって、どうしてもそのイベントでビールを出したいというのであれば、空輸で対応しても良いかもしれません。この場合は販売というよりは、イベントで提供したい、というのが主な理由になるからです。もしも販売をするのであれば、経費削減も重要ですので、シッピング代を下げれるのであれば下げたいですよね。

 

 

輸入時の輸送方法は?

品質重視のクラフトビールを扱うのであれば、製造の場所(Brewery)から輸出港のトラック輸送の温度も気になるかと思います。もしも現地が秋、冬、春である程度気温が低い時期であればDryのトラックでの輸送でも大丈夫かもしれませんね。真夏であれば、冷蔵トラックでの輸送が可能であれば、それがベストな選択肢かと思います。

 

そして、現地の港から日本の港までは時期にもよりますがReefer Container(定温コンテナ)を使用するのがベストでしょう。しかし、ご存じの通り定温リーファーコンテナですと、シッピングコストも1.5倍~2倍近くになりますね。そして、20フィートコンテナ内に、「どれだけの物量を入れるのか?」も1本当たりのビールに掛るシッピングコスト(経費)に大きく影響をしてきます。

 

もちろん、出来るだけ多く輸入した方が1本当たりの輸送コストは下げられますが、大量に輸入しても販売できる体制が整っていないと、日本国内での保管代が結構かかってきますね。ここのバランスを取るのが輸入者として難しいと思います。特に初めて輸入される際は、ここのバランス感覚を考えるのは難しいので、どちらかというと試験的に始めるというやり方か、細かく計算をして初めての輸入にのぞむのが好ましいかと思います。

 

 

税金(関税・酒税)等のコスト+港コスト+搬入コストにも気を付けよう

輸入するといっても商品代金だけのコストを考えるのではなく、シッピングコストや、輸入時の税金等のコスト、更には自分の指定する倉庫への運搬コスト等も考える必要がありますね。

 

ビール輸入時の酒税をチェックしてみますと、220,000円/KLですね。ワインの3倍近い価格なので、税率の高さに驚きます・・・。500MLのビールに110円の酒税という計算でしょうか。あとは輸送コスト+Invoice Valueにかかってくる税金を把握しておく必要がありますね。港コストもそれなりにしてくるので気をつけたいところです。もしもかなりの本数(例えば10Pallet)を輸入するのであれば、1本当たりの経費は低く考えれるかもしれませんが、試験的に2,3Pallet分を輸入するのであれば、各経費が1本当たりに重くかかってきますね。

 

ただし、輸入時に色々とコストがかかっても「このクラフトビールを飲みたい!」という消費者は結構いると思いますので、輸入コストばかり心配するのではなく、それでも飲みたいというお客さんの開拓に目を向けるのも重要かと思います。

 

 

クラフトビールを提供する飲食店、バーは結構人気?

僕達の事務所がある横浜駅周辺ではクラフトビールを提供される飲食店が結構あります。ちょっと離れた場所(中区)に行けば、輸入者さんが運営している店もあったり、口コミでも結構しられている店があります。また、鎌倉駅の近くにもクラフトビールを提供するバーが最近開業されたりと、日常的に輸入クラフトビールを提供する店を目にする機会が増えてきたと思います。

 

そしてこういった特別なビールを提供している店は、沢山のお客さんに賑わっているのが特徴的ですね。1杯700円、800円~でも何杯も飲まれるお客さんがいるようです。瓶や缶のビールもあると思いますが、樽(ケイグ)からグラスに注いで提供しているお店もあるようです。

 

特に夏場は需要が多いのか、仕事帰りの方や、週末のお客さんでお店は賑わっているのをよく見かけます。そう考えると、ある程度価格が高くなる輸入ビールでも、「飲みたい、楽しみたい!」というお客さんが多い事が分かりますね。やはり、普段日本では中々飲めない味を楽しみたいという方が結構いるのだと思います。

 

もしもあなたの会社でもクラフトビールの輸入をお考えであれば、良いチャンスかと思います。ただし、一番最初の輸入時は分らない事も多く、貿易実務で困る事が多いかと思いますので、「流れをつかむ為にも」チーム作りをして輸入する事をお勧めします。

 

輸入実務について不明点等があれば、お気軽に相談から始めてみませんか?

 



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