ワイン等、お酒を輸入する際の日本語裏ラベルの準備は大丈夫?

投稿日:2016年6月7日|投稿者名: 中野 |6187 回閲覧

輸入するワインの裏ラベルはどうするのか?

これからワインやブランデー、シャンパンなど酒類を輸入したいとお考えの方が必ず考えなければいけないのが、「日本語での裏ラベル」を用意する事。この裏ラベルの作成ですが、いったいどのように進めていけばいいのか、お困りの方は多いようです。

 

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最近弊社で作成した裏ラベル案

 

まず第一に考える必要があるのは裏ラベルの要件を満たす事です。

一般的には「酒類表示義務事項」と呼ばれていますが、ザックリいうと以下の内容がポイントとなってきます。

  • 輸入者の氏名又は名称
  • 輸入者の住所
  • 引取先の所在地
  • 容器の容量
  • 品目(結構これが難しいかも)
  • アルコール度数表記
  • 添加物の記載(酸化防止剤や炭酸ガスなど)
  • 未成年者の飲酒防止に関する表示(未成年者の飲酒は法律で禁じられています、等)
  • 識別表示
  • 有機等の表示

これらの情報は税関のHPに細かな情報がありますが、初めて裏ラベルを用意する方からすれば「???」が多い事だらけかと思います。また、作成する裏ラベルのフォントの大きさの決まりについても注意する必要があります。例えば、360ML以上1L以下の「果実酒」の場合は、この品目を14ポイント以上の大きさで記載する必要があります。

 

 

注意!間違った内容の裏ラベルは通関時に使用出来ない

 

とにかく注意する必要があるのは、「使用出来ないラベル」を大量に作成・印刷してしまう事です。勿論、裏ラベルを作成するというのは、それなりに「コスト」が発生しますよね。お金をかけるのに、間違ったラベルを大量に作ってしまっても、実際の輸入通関で使えないのであれば、全く無意味なものとなってしまいます。ですので、ラベル作りは慎重に進めていく必要があります。

 

「適当に何か作っておけば良いでしょ!?」

なんて甘い考えでは、実際に貨物が空港なり港に到着した後に、かなり悪戦苦闘するでしょう。

 

販売目的で酒を輸入する場合、消費者の為にも裏ラベルに必要事項を明記するのは必須です。そうしなければ、そのお酒を買った消費者が輸入者情報を分からず困ってしまいます。

 

裏ラベルの情報や見た目を考える前に、まずは「表示義務を満たす」という事が最低限求められます。アレコレと色々な情報を載せたいと考える方も多いのですが、実際に通関時にポイントとなってくるのは、最低限の条件を満たしているかどうかです。その他の情報は、通関の為というよりは、自分達の販売の為の情報であったり、消費者向けの情報かと思います。そちらの情報にばかり目がいき、肝心の要件を満たしていなければ、裏ラベルの役割を果たしません。条件を満たしていないラベルはどれだけの枚数を用意しても、税関に却下されてしまうので、使用不可の裏ラベルになってしまうだけです。

 

 

いつのタイミングで裏ラベルを用意するのか?

 

タイミングに関しては、ひとりひとり異なった考えがあると思いますが、僕達が普段輸入サポートをお客さんにする際は「ラベル準備の手引」をご案内しています。まず最初に僕達がお客さんにワイナリーへ相談してください!という内容は、「輸入する商品が決まったら、その商品の情報収集を進めてください」と伝えています。この手引きに記載されている情報収集を進めると、ある程度裏ラベル作成に必要な情報を得る事が出来ます。

 

次に僕達がご案内しているのは現地から○○○を入手してくださいと伝えます。実際に僕達もこの情報を見せて頂き、どの様なラベル表記が良いのか?を検討します。そこで、「ラベル案」を考え、実際のデータファイル(僕達が使用するのはAdobeイラストレーターのAIファイル)を作成します。

 

タイミングでいえば、勿論貨物が日本に到着する前に用意する必要がありますが、準備に関して言えば早ければ早いほど良いかと思います。なぜなら、準備自体にもそれなりに時間が必要だからです。

 

  • 情報収集
  • ラベル案の作成
  • 内容確認・届出
  • 印刷工程

少なくてもこういった工程をふむ必要がある訳です。

 

 

  • 海外のワイナリーで日本語裏ラベルを貼らせるのか?
  • 日本の空港・港で裏ラベルを貼る作業を行うのか? 

ここらへんも大きなポイントですね。

 

海外で貼ってもらう場合

ある程度大量の数量を輸入する場合であれば、海外のワイナリーで日本語の裏ラベルを貼ってもらう方が時間的にもコスト的にも輸入者にとって助かる事でしょう。しかし、海外で貼ってもらうラベルというのは、「日本の通関で大丈夫なもの」を貼ってもらう必要がありますね。現地を出航して日本の港に到着する時間を逆算して計算すると、結構早い段階で「情報収集、ラベル案の作成、内容確認・届出、印刷工程」を終えている必要があります。 そして印刷されたラベルを海外のワイナリーへ郵送して、各商品に一枚一枚貼ってもらう作業をお願いする必要があります。貼ってもらった商品の写真を撮影してもらい、輸入者の方で事前に状態を確認する事をお勧めします。

 

日本で貼る場合

日本で裏ラベルを貼る事を考えているのであれば、「貨物が日本に到着する前」に上記のTODOを終える必要があります。海外で貼ってもらう場合とは異なり、貨物が日本に到着する時までに終わっていれば安心でしょう。

 

 

実際にどうやってるの?

 

ここまで読んでも、「実際にどうやってるのか?」と思われる方も多いと思うので簡単な事例をご説明します。ラベル案を作成し、内容確認を終えたものは、実際に輸入通関前に「表示方法届出書」という書類を用意し、貨物が到着予定の管轄の税関へ提出します。通関士と連携して貨物を輸入する場合であれば、通関担当者へこの書類を渡せば提出を代行してくれるでしょう。この表示方法届出書には実際に使用する予定の裏ラベルを貼り(白黒が見やすい)、ボトルに貼る位置も伝える必要があります。

 

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表示方法届出書のブランクのもの

 

そしてここからが肝心。この重要な情報を細かくチェックしてもらい、修正箇所があれば指摘を受けて、直す作業が必要です。事前に内容確認を行っていれば、この表示方法届出書のプロセスで悪戦苦闘する事はあまりないと思います。ですので!事前の内容確認がとても大事ですね。表示方法届出書は輸入する商品に対して必須ですので、必ず必ず用意する必要があります。

 

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僕達がサポートしたお客さんのラベル事例

 

上の写真を見て頂ければ分かると思いますが、僕達が今までにサポートしたお客さんの裏ラベルは「白黒」ではなく、「透明背景に金文字や銀文字」等、シッカリとした裏ラベルを作成・印刷しています。まだラベル案作成時であれば「白黒印刷」をしますが、最終的には耐水の質感もシッカリとした、見た目にもある程度の高級感がある裏ラベルを作成します。透明の背景にする事により、例えば赤ワイン等の暗い色のボトルに貼った際に「文字が映える」感じに仕上がります。輸入されるお酒は、販売時にそれなりの価格になると思いますので、裏ラベルも見た目が良い方が飲食店や消費者、酒販店へも印象が良いでしょう。こういったラベルの仕事は僕達が連携しているプロの印刷会社が担当してくれます。いつも小ロットから数千枚の大きなロットまで親切丁寧に対応してくれるので、お客さんにも好評です。

 

 

輸入を失敗させない為にも

 

せっかくの思いで輸入を始めたい!と思っても、ステップバイステップで物事を進める事が出来なければ、輸入通関時に問題が発生し、貨物の通関が出来ないや、受取までにとんでもない程の時間や労力が発生する事があり得ます。

 

裏ラベルの準備というのは、そのステップバイステップの1つの工程だけであり、それだけが全てではありません。しかし、裏ラベルを準備するというのは必須事項なので避けては通れない重要なポイントなのは確かです。

 

あなたの目標は「輸入し販売をする事」だと思いますので、輸入時につまずく訳にはいきませんね。だからこそ、1つ1つのステップをクリアしていく必要があります。事ある毎につまずいていては、前に進む事が出来ず、その都度足止めをくらってしまう訳です。

 

特に生まれて初めての輸入というのは分らない事ばかりで、色々と大変な思いをするかと思います。ワイナリーとの交渉だけが全てではなく、輸入する商品が決まった後に手を付ける「輸入準備」に注意する必要があります。

 

大手資本の会社だけがワイン等の酒類を輸入するのではなく、新しく輸入事業を始める人や会社でも輸入販売を行う事は可能です。ただし、経験値が無い状態では悪戦苦闘の連続ですので、そういったハードルをステップバイステップで乗り越える為にも、僕達の様な経験を持っているコンサルに相談する事で、一歩ずつ物事をクリア出来るでしょう。

 

もしもあなたがお酒の輸入を考えているのであれば、気軽に相談をしてみませんか?現状を教えてもらう事で僕達が考えるベストなご提案をさせて頂きます。

 

それでは!

 

 



ワイン・リキュール・ブランデー等の、お酒を輸入して販売したいとお考えですか?


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