スペインの2つ異なるワイナリーからの輸入

投稿日:2018年11月8日|投稿者名: 中野 |601 回閲覧

今年の春に輸入実務の相談を行い、その後数か月かけてようやく初回のワインが東京港へ到着たお客さんのお話です。

 

 

相談を始めた当初は、

「Foodexで試飲をしたワインが良かったので、そのワイナリーと取引をしたい」

というぐらいのスタートで、そこから2社のワイナリーへ輸入についての条件や、こちらの希望を伝える等を行いました。

 

A社、B社と言っておきましょうか。

どちらも日本市場を開拓して、正規輸入者を見つけたいという理由でイベントに参加していたようです。輸入者さんは初めての輸入なので、色々と心配事も多い方ですが、僕達がサポートする事で「慣れた輸入者」の様な形で初回の輸入を行いたいと僕たちは考えていました。そうする為には、こちら側(僕達・輸入者)の主張を考え、聞いてみる事も大事な事です。言わなければ伝わらない。というのが海外では当たり前。察してくれるという、日本的な期待はあまりしない方が良いですね。という事で、まずは、どんな条件(特に最初の輸入は大事)で日本に貨物を持ってくるか?を僕たちなりに考えて、ワイナリーへ伝える事にしました。

 

まずA社さんは、ワイナリーの息子さんが専務(実際にFoodexに来られた)という事で、コミュニケーションは彼と直接する事が出来、色々と質問をしても直ぐに返事が来て、スピード感があったのが良かったです。

 

こちらの希望としては、

  • 試飲用のワインサンプルを空輸して頂きたい
  • 日本語のラベル(印刷した物)を送るので、出荷前に貼って頂きたい

この2点が一番お伝えしたい内容でした。

 

実際にFoodexで商品は色々と試飲が出来ていたのですが、後日頂いた商品リストには、イベントで試飲できなかった商品が何点かあったので、それで空輸して送って頂きたいとリクエストしました。結果的にこの送って頂いたワインは、とても美味しく、是非日本へ輸入したいという事になりました。ですので、空輸の手配が出来て本当に良かったです。

 

次に、日本語ラベルの件ですが、今回発注分は1440本で、それを日本の保税倉庫で貼るのは時間と労力が大変なので、ワイナリーで貼って頂きたいというのが本音でした。ダメ元で聞いてみたのですが、快くOKしてくれました。ということで、日本側も急ぎで日本語ラベルの準備をし、税関チェックを受けた後に印刷工程へ。印刷されたラベルは、早速EMSでスペインへ郵送手配をしました。一点問題があったとすれば、このラベルの現地通関に時間がかかり、出航日のスケジュールが遅れるのでは!?とドキドキでした。最終的に間に合い、ラベル貼作業を手作業で行って頂き、出荷準備が整いました!

 

B社さんの方は日本市場専門の担当者さんがいまして、その方とのやり取りがメインでした。こちらへの発注は3商品、合計2160本。1商品1パレットの発注という内容でした。このワイナリーへは、現地語のラベルのファイルを一度送って頂き(Adobe Illustrator file)、そのファイルへ日本語ラベル案をInsertする形で返送。それを現地で印刷して頂き、ラベラー機で直接瓶へ貼って頂く事になりました。これもダメ元で相談をしたのですが、さすがに2000本近くを手張りするのは、あちらも大変です。機械貼りが出来ればそんなに時間がかからず出荷準備が出来るので良いですよね。

 

現地でラベル貼をする方(今までの僕たちのお客さん)は、あまりいませんでした。どちらかというと、ワイナリーさんから断られる事が多いというか。。そう考えると、今回の2社は、どちらもラベル貼を現地で行ってくれたのでとても助かりました。想像してみてください。日本の保税倉庫で全ての段ボールをあけて、瓶を抜き取り、1本1本手張りでラベル貼をすることを。。。途方もない時間と労力ですよね。。

 

 

輸送手段の手配は全て日本から行う

今回の輸入者さんにも、僕たちが普段お世話になっている船会社さんを紹介しました。彼らはヨーロッパから定温コンテナのLCL/FCLの対応が出来るので、ワインを輸入される方には、とても助かるサービスを提供しています。そして、ワイナリーから港までの現地国内輸送(トラック配送)も対応しているので、これまた凄く助かるサービスです!というのは、EXWの取引条件が多いので、ワイナリーまで貨物をPick upする必要があり、それを日本から手配出来るのは助かるサービスですね。

 

日本へ向けての便は月2便。ですので、近々のシッピングスケジュールを逃すと、半月後・・・って話になるので、出来る限り2社のワイナリーには時間厳守でTODOを進めて頂きました。バケーションを挟む時期だったので少しドキドキでしたが、休み前に全ての作業を終了してくださり、無事にワイナリー(2社)へ貨物の引き取りが出来ました。

 

貨物が現地の保税倉庫へ到着してからは、普通に輸出通関作業を行って頂き、貨物をReeferコンテナへ!定温コンテナを使用して輸入していますというのを日本語ラベルにも表示しているので、ここはちゃんと定温コンテナを使用して実際に輸入です。

 

スペイン~東京港は約1ヶ月半の航海で、その間に輸入通関に必要な情報を全て揃えます。事前段階でワイナリー以外(第三者機関)にお願いする情報は入手していたので、貨物が届くまでの間にワイナリーから情報を入手すればOKという状況でした。ですので、基本的には普段のメールののやり取りで情報収集が出来るので、少し安心して物事を進める事が出来ました。「貨物さえ現地を出航してくれれば気が楽」という状態ですね。

 

でも、ここまで辿り着くのに、全くの未経験の方であれば、この輸入者さんと同じ状況になるのは、普通に考えればあり得ない事かな~と思います。ここが経験値を持っている人をチームメンバーに迎え入れているか、全くの無知の自分ひとりで行うか?の大きな差だと思います。僕達のアドバイスで、色々とセーブ出来た事があると思います。時間・労力・コスト、こういうのに直結してくるんですよね。勿論、僕たちはそうやってお客さんに役立つのが使命であって、自分たちの持っているノウハウをちゃんとお伝えするのが大事です。そして、それが結果に繋がっているので正直に嬉しいです。

 

 

ワインの輸入通関はあっという間に終了

今回の輸入時には合計で7商品の果実酒がありました。それぞれ事前に細かくチェックしながら情報収集を行っていました。僕達は今まで数多くの輸入サポートをしていますが、毎回情報収集には気を使います。

 

ちょっとしたミスで輸入通関が止められるので、それを未然に防ぐ為には、まず分かりやすく相手にこちらからの情報を伝え、相手から返ってきた情報を自分達がちゃんとチェックする事。これが出来ればミスを減らす事が出来ます。

 

でも、初めての輸入の場合は、「分からない事」が多いので、何が正しくて、何が間違っているか?が分からず、不安な気持ちになるかと思います。よく、商品の発注だけはAmazonで注文するかのように上手な輸入者さんがいるのですが、その後の重要なポイント(輸入通関)については、全くの無知(場合によっては何の準備もしていない)な方もいます。勿論、ちゃんと情報が揃っていなければ貨物は保税倉庫で止められ、正しい情報が提出されない限りは保管料がかかるだけです。。。

 

今回の輸入時には、事前に揃えた情報を自信をもって通関担当者へ渡しました。もう、これだけの情報を用意したので、後は何も追加で必要な情報はありませんよね!?と思うくらい、自分の中では良く揃えた情報だと思っていました。

 

結果は・・・・、

本当に直ぐに輸入許可を頂きました。税関検査は入りましたけど、そんなに時間がかかる話でもなかったので、良かったです。

 

そして貨物はトラックにのせられ、輸入者の指定する場所へ配送!

無事終了!という形となりました。

 

うーん、最初の相談から半年近く経ったのかな。

無事に輸入者の手元にワインが届いて本当に嬉しかったです。

毎回感動する一瞬です!

 



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