やっぱりビールは美味い!
疲れて家に帰ってきた時、暑い夏、BBQの時などビールが飲みたくなる時ってありますよね。
気軽に飲めるし、広告も多いので『ビール知ってる!』という人は多いかと思います。最近は味の濃いビールやCraftなど、様々なタイプが楽しめたりしますね。ビールに興味がある人にお勧めなのは、ビール工場の見学ツアーです。横浜市にはKIRINビールの工場があり、事前予約をすれば見学する事が可能です。(勿論20歳以上の方が試飲可)
今回僕達は海外で日本酒を輸入販売されているゲストを新潟県や宮城県等の日本酒の酒蔵へお連れしたのですが、日本酒を理解する上で大事なのは『ビールの製造工程』も見学する事です。
”Sake=Rice Wine”
と表現される海外の方が多いのですが、実は日本酒はワイン造りよりビール造りに共通点があります。ポイントは『BREW』という単語。そう、つまり醸造です。ワイン造りではBREWと聞く事はまずありませんね。Wine Makingとは言っても、Wine Brewingとは言わないのが一般的です。
ワイン造りの際にイーストがアルコールへ変えるのは『ブドウの糖分』。日本酒を造る時は
『米のデンプンを麹菌で糖化し、その糖分をイーストがアルコールへ変える』
一般的にビールの主な原材料といえば麦で「麦汁」と呼びますね。
写真左が「一番搾り麦汁」で右側が「二番搾り麦汁」
世の中の一般的なビールというのは、この一番と二番絞りの麦汁を原材料として醗酵をさせてビールを造るそうです。そしてキリンの一番搾りは勿論写真左の「一番搾り麦汁のみ」を使用してビールを造る、贅沢な製法なんだそうです。
「キリン一番搾り」という商品名で覚える事は多くても、実際の製造方法が他のビールと大きく異なるなんて、あまり考えもしないですよね?ですので、こうやって工場見学をして商品の話を教えてもらえると、とても勉強になりますね。
ちなみに二番絞りの麦汁を味わってみると、結構甘くて美味しい。栄養分も高そう?って思ってしまいました。そして、次に一番搾りの麦汁を味わってみると、二番搾り麦汁以上に味の深みがあり、味の差にとても驚きました。こんなに違うの!?と感動しました。
「麦芽」という言葉をよく聞くと思いますが、麦芽をくだいて糖化する時の「おかゆの様な麦芽」を「もろみ」と呼ぶ事はちょっと驚きました。日本酒の製造工程を見学にいくと「もろみ」とよく耳にするので「溶けた米」の事をもろみと呼ぶのかなと思っていましたが、ビール作りでも「もろみ」という単語が出てくるのは勉強になりました。
工場見学では普段の生活では触る事のない、ホップを手に取る事も出来ます。ややベトベトするような感触があるのと、その独特な香りが特徴的でした。やはり植物っぽい、青っぽい香りというのがありますが、「苦味やビールの香りはここからくるんだ」と分かる香りです。
醗酵タンクは巨大で、圧巻です。
醗酵が終わってすぐに出荷ではなく、「1~2ヶ月の低温熟成後」に出荷されるそうです。沢山造って、バンバン出荷しているのかな?と思ったのですが、こういった熟成をさせて、味を落ち着かせてから出荷していると聞き、少し驚きました。造りたて新鮮なビールが良いという訳ではなく、味・香りが落ち着いてから出荷されているんですね。
ビールといえば、飲食店でも気軽に飲めますし、小売店に行ってもよく見かける商品です。でも、そのビールがどの様に造られているか?という背景を知ると、今後のビール選びの時が少し楽しくなるのではないでしょうか。各社のビール造りがあるでしょうし、1つ1つの商品で違いを出すように製造工程を考えているはずです。
最近では、大手ビールメーカーさんもCraft Beerシリーズのような、ちょっと特別なビールも造られていますよね。大体はホップの量が一般的な経済的ビールより多く使用しているとか、製造工程にさらに手間をかけているのが多いかと思います。ビールに興味を持つと、色々な商品を試してみたくなったり、海外ビールと国産ビールの飲み比べなんかもしたくなるのではないでしょうか。
もしお近くに見学が出来るビール工場があれば、足を運んでみるのもお勧めです。「へ~」と勉強になる事が沢山あって、とても面白いです。そして、ビール工場を見学した後に味見が出来ると、更に楽しい時間が過ごせるでしょう!
それでは!