SAKEに興味がある、海外の酒類業界人向け、一般的にSAKE好きな人向けのハイレベルなコースが毎年2月に日本国内で開かれています。講師は日本に約20年も暮らし、そして日本酒の良さに魅せられ、そして日本酒業界に携わるようになったジョンさんです。普通の日本人以上に日本酒を知っていて、かなり奥深い所まで知っている、この地球上で日本酒を英語で語らせたら一番の人間だと思います。
そのコースに興味を引かれたので、受ける事にしました。このコースには約20名の日本酒に興味を持つ方々が海外から集まってきました。アメリカ、フランス、オーストラリア、香港など、皆さん色々な国から来られているので、その熱心な姿勢にビックリです。
コースは、月~水は東京の日本酒造組合中央会さまで日本酒のレクチャーを受け、日本酒が造られる様子や、米、酵母、仕込みの違いなど、かなり幅広くカバーしています。木、金は、京都、大阪、神戸の酒蔵へ行き、酒造り見学をしてきました。
このコースを受ければ、日本酒の理解度はかなり深まります。しかも英語でのコースなので、難しい日本語独自の単語を英語で学ぶ事も出来るので、貴重です。特に、日本酒業界では、日本の国語辞典にも書いていないような言葉が多々出てくるので、勿論英語辞典にすら載っていない言葉も多いです。そういった意味でも、海外貿易を考えている場合は、英語で日本酒について学ぶのが一番効率良いですよね。
5日間かけて約100本もの日本酒の利き酒をやるので、かなりIntenseなコースなのは、間違いありません。 その分、とても充実した時間を過ごせ、学ぶ事はかなり多いです。どう考えてもコース代以上の価値があります。
試飲をして、比較すると良く分かるのですが、各酒一つ一つに特徴あるので、あらためて奥深さを感じます。 このコースでは、東北~九州地方までの酒の違いを試飲して確かめるので、それもまた面白いです。自分の好みの味がどの地域なのか?が分かります。
コース後半に訪れた酒蔵では、普段一般人が入って見ることが出来ない麹作りも見させて頂きました。特に歴史ある酒蔵に来ると思うのですが、とても神聖な雰囲気があります。また、蔵人達の真剣な酒造りの姿勢を見ると、独特の張り詰めた空気感があります。そういった意味でも、そこに外国人団体20名近くを入れてくださる蔵元は、心が広いですよね。貴重な体験に感謝です。
京都の伏見では、「蒼空」を作られている藤岡酒造さんを訪れる事が出来ました。藤岡さんは、自分自身のStyleを持っている蔵だなと感じました。そして他の参加者も皆同じ事を言っていました。例えば、プロダクションは、無理をせずクオリティを保てる量を造り、ボトルはイタリアから輸入。一般的には、300mlや720mlといわれている中、500mlにこだわる。そして、全てが商売商売しているのではなく、楽しみながら酒造りをしている様子を感じ、コース参加者の皆が感銘していた様子でした。
コースの様子は、もう少し詳しく紹介したいので別ページを設けようと思います。