イタリアから輸入されたばかりのワイン6本

投稿日:2019年9月26日|投稿者名: 中野 |1927 回閲覧

輸入会社の鈴木さんから先日届いたばかりのイタリアのワイン6本を頂きました!

 

鈴木さんは去年からワインの輸入業を始めたのですが、商品選びがとても上手な方です。高品質だけどそこまで高くないワインを探し当てます。それもそのはず、実は小売り業も長く営んでいますが、ワインソムリエでもあります。

 

頂いたワインの感謝のお電話をすると、丁寧に一本一本のワインについて説明をしてくださいました。

 

去年はスペインの2ワイナリー、今年はスペイン2ワイナリー+イタリア1ワイナリーの合計5件分の輸入を僕たちの方でサポートしました。特に僕達がこだわっているのは「コストカット」部分です。元々の蔵出し価格が低い場合は、輸入時に掛かる各種経費が重くのしかかる場合があります。そうすると結果的に、仕入れ価格が高額に落ち着いてしまいます。

 

ある程度高額なワインを輸入する際は、各種経費が掛かっても、商品自体がそれなりの値段がするので、経費分のコストアップはあまりインパクトが無いように感じる場合がありますね。

 

ちょっとした事を例に挙げますと、「倉庫での保管代」。一般的に倉庫は「貨物の容積と保管する期、温度帯」によって価格が決められます。貨物の容積に関しては輸入する際の物量に応じて変わるのでしょうがありませんね。温度帯に関してはDryか、温度管理をしているか?で変わってきます。せっかく定温コンテナで輸送してきたワインであれば、日本の保税倉庫でも温度管理されたところを利用する方が殆どかと思います。何とか出来る箇所といえば「期」のところです。ここを長々と時間かけるとその分加算されていきます。出来るだけ素早く貨物を取り出す為には「通関をスムーズにする」事と「倉庫での作業を減らす」努力が必要です。

 

 

保税倉庫でのコストは物凄く高くなる事もある

これ、凄く大事な事なんですけど、輸入したお酒がちゃーんと輸入通関を通らなければ保管コストが永遠と掛かります。「ま、そんなに高くないでしょ?」と思われる方がいると思いますが、ビックリするくらい高額になる場合もあります。

 

どういう時に高額になるか?というと、輸入通関で悪戦苦闘し時間が掛かりすぎる場合です。特に空輸で輸入する際は注意が必要です。今年聞いた話ですが、空輸でお酒を輸入された方がいるのですが、通関で止められてしまい輸入者さんの予想以上に時間がかかったケースがあります。(この時は僕達はサポートしていません)その結果保管代が高額になってしまいました。まず空輸で輸入するという輸送手段にかなりのコストがかかるのですが、それプラス高額な保管代がかかると、最終的な商品の仕入れ価格がグンと上がってしまいます。

 

その他に注意が必要なのは、輸入者側で準備が整った段階で輸出者へ貨物の輸送をしていいという、GOサインを出さないと、先に貨物だけが到着してしまいます。そして通関準備が整うまではずっと保管されるので、その分コストアップになってしまいます。

 

その他、コストアップにつながるのは「倉庫での作業」です。アウトソースして作業をお願いする場合は人件費がかかりますね。この部分を削る為には、作業を輸出前に終えさせて出航させるのがポイントです。ただし、取引相手によっては「そういうのはやらない」とお断りされる事も多々あるので、コミュニケーションの取り方が大事です。いつのタイミングで依頼するのが了解を得やすいか?というのを考えて、相談するのがお勧め。

 

 

実務が出来る人に相談した方が近道

イタリアワインを送ってくださった輸入会社の鈴木さんですが、いつも細かなメールや電話をしてくださる方です。ですので、僕達も細かくサポート出来ます。そして、こちらのアドバイス通りに動いてくださるので、コストカット出来る所は良い感じにカット出来ます。

 

ワインの輸入者さん

今年輸入した3件別々のワインですが、どれも最大限にコストカットした形で輸入出来たので、僕達も輸入者さんも嬉しいです。勿論、その結果店頭に並ぶ際もお求めやすい価格で並ぶ訳ですね。

 

鈴木さんは輸入業を始める前に小売業の経験をお持ちなので、店頭でのお客さんの反応をダイレクトに見られている方です。ですので、どこの地域のどんなワインを、どの位の価格帯でお店に並べる事が出来れば・・・という着地点を先に考えます。その価格を元に、僕達と一緒にシュミレーションを行い、「蔵出しから、いくらの輸送コストがかかり、その他の経費を払い終え、自分の手元にいくら位で仕入れる事が出来る」というのを考えます。そうする事で、自分の理想の商品を理想価格で販売する事が出来ています。

 

こういう商流に関しては、全く知識が無い段階でぶっつけ本番で行うよりは、知識・実務が出来る人と一緒に行う方がリスクが低いのではないでしょうか。選定された素晴らしい商品が、よりお求めやすい価格で流通出来ると、生産者・輸入者・販売者・消費者の皆さんが喜ばれる事でしょう。

 

近々、頂いたワインを試飲するのがとても楽しみです!