海外へ日本酒や焼酎、ワインを輸出したいとお考えですか?



日本酒、焼酎、ウィスキー、ワイン等の酒類を海外に輸出したい。

別件で取引がある会社から、日本酒の輸出を頼まれている。

日本酒の海外需要が伸びているそうだから、儲かるかやってみたい。




私達は2006年からずっと酒販売免許のコンサルを行ってきておりますが、実際に今まで頂いた相談案件の中で一番少ないのが輸出についてです。


何故か?といえば、
『実務が難しくて、実際に出来る人が少ない』のが一番の理由かと思います。

私達は併設する別法人で輸出を行っているので、経験に基づく話をしますね。

輸出プロジェクトのハードルとは、

  • 多額のお金(仕入金)が必要となる
  • 海外との取引相手を持っていないと話が始まらない
  • 蔵元との信頼関係がないと、相手にされない
  • 海外の会社と交渉するコミュニケーション力は必須
  • 貿易実務が出来ないと、商売にならない
  • 取引内容によっては、かなりリスクが高い

これら6つが、ハードルの高さになるかと思います。


いかがでしょうか。
『簡単に出来るんじゃないの?』と思われる方も結構多いのですが、実際に何年もサポートしてきた経験と、自分達が輸出をやっていて語れる経験からすれば、『輸出は簡単ではない』というのが私達の考えです。



当たり前の事ですが、商品を仕入れて販売するには、お金が必要になってきます。輸出の場合は一度の取引がかなりの数となります。例えば、20ftコンテナにフルロードで商品を詰めると、500ケースぐらいとなります。金額にしても、500万~1000万ぐらいの取引額となります。生産者側は事前払いを求めてくるケースが殆どですし、輸入者は商品が港を出たというBLが発行されてから支払いたい、または後払いで商品が無事に到着してから払いたいと言ってきます。つまり、キャッシュフローがポイントとなってくる訳です。そして、取引相手が1社だけならまだ良いですが、複数社と取引をする際は、現金の確保とキャッシュフローがとても重要となってきます。取引金額が少ない貿易では、自分達の収益もあまり多くありません。儲ける為には、結構な金額を動かせる体制でなければ、継続的に儲かるビジネスが出来ないという訳です。仕入れ金は商売の流れを大きく左右します。

取引先がないのであれば、商売も出来ませんし、免許の申請すら出来ません。たまに、『海外のインポーターを紹介してもらえませんか?』という相談をしてくる方がいますが、私達は、『自分自身で取引先を開拓できない会社は、貿易は出来ない』と考えています。例えば誰かが、『私が御社に海外の取引先を捕まえてきてあげましょう!』という歌い文句で、あなたの注意を引こうとする方がいるとしましょう。疑問に思いませんか?『紹介出来るくらいなら、何で自分達でやらないの?』と…。貿易業務をやっていると、様々な人間が声をかけてきます。『あなたに良い話を教えるから、見返りを頂戴よ!』っと。こういう人達をブローカーと呼び、関わってもあまり得をする事はありません。むしろ、そういった人達に依存しないと商売を出来ないのであれば、やらない方が得策だと思いませんか。取引先開拓は、自分でやるのが重要です。それか、取引先を開拓する『やり方』をコンサルという形で買い、自分なりに実践する事が効率的です。ただし飯の種ですので、それなりに高額でしょう。

『お金がある、海外の取引先も確保している。』こうなってくれば、残るは商品を供給してくれる生産者との信頼関係ですよね。日本酒や焼酎を製造している酒蔵・蔵元と直接取引きをされる事が一番ダイレクトな関係かと思います。勿論、卸会社(問屋)経由で仕入れる場合もあると思いますので、その際は卸会社との取引関係の構築がポイントとなります。生産者側も問屋も『具体的な話』でないと、あまり話しを真剣に聞いてくれない事が殆どです。勿論、彼らは毎日の業務で忙しいですし、具体性の無い話も今まで数多く受けてきているはずです。まとまった数の輸出実績があれば話は進みやすいですが、まだこれから…という場合は関係作りに少し苦労されるかもしれません。しかし、この苦労が自分達の経験値となりますし、それは新規参入の場合、誰もが通る道です。関係作りの為の活動をしていると、良いキッカケにめぐり合うはずですから、『行動・時間・お金』への投資を惜しまない事がポイントです。


取引先の輸入会社とは常々コミュニケーションを取り続けないと商品を海外に輸出する事は出来ません。当然ですよね。取引相手国や、担当者の語学スキルにもよるかと思いますが、『英語』が出来れば、ある程度のやり取りは出来ます。勿論、相手の方の言語をあなたが話せれば、それがベストです。取引をしていると、資料作りや、メール、確認事項、電話etc..と、様々な場面でコミュニケーションが必要となってきます。やり取りがスムーズに行えないと、インポーター側も困ってしまうので、コミュニケーション能力はMUSTと言えるでしょう。例えば、港から輸出した商品が輸入側の手元に届かないという状況で、『急ぎで状況を教えてください!』と連絡が来た時に、会話を理解できずに話が成り立たないのでは大問題となってきますよね。ですから、相手とコミュニケーションが出来るというのは必然的に求められてくるスキルです。

実務レベルの話をすれば最低限、提案資料作り、国内・海外との日々の連絡のやり取り、InvoiceやPacking listの用意、クレーム対応が必要となってきます。たまに頂く質問ですが、『実務はおつなかさんが、全部やってくれるんじゃないですか?』という方がいます。探せば、全部やってくれる業者が存在するのかもしれませんが、一般的には『自分で作ったインボイス等の各種必要書類を揃えて、通関業者に出す』のが流れです。そこでミスがあれば、業者は修正のお知らせをしてくれます。こういった業務を自分の社内で出来るようにならないと、支出が増えていきます。それは、最終的に自分達の利益を減らす事となります。ですので、貿易業務を出来るように経験を積むのが大事です。また、国によっては輸出する酒の登録作業が必要となってきます。例えば、アメリカであればFDAへ事前登録をしませないと、アメリカ国内にアルコール飲料を持ち込むことが出来ません。そういった業務も求められてきますし、それかインポーター側から協力してくださいと言われるはずです。

一般的に3つのリスクがあると言われています。
(1)お金を回収するリスク
(2)契約内容のリスク
(3)輸送上のリスク

『商売はお金を回収したら、完結する』と言われますよね。貿易業務も同じで、輸入者側からお金を頂いて完結します。しかし、取引条件によっては後払いという事がよくあります。つまり、商品は港から輸出しても、入金は後に…という事です。更に、商品の供給側(蔵元・卸会社)としては、納品後に出来るだけ早くに支払いを求めてきます。海外から資金を回収出来ていない状況が続くと、それなりにストレスもたまってきます。LCを組んでいるから大丈夫でしょ!と思われるかもしれませんが、LCに記されている『TERM』を注意して読んで下さい。決め事を満たさないと、LCを現金化出来ない場合もあります。また、商品の破損や、船の浸水等のリスクも常に存在します。



輸出酒類卸売業免許を実際に取得し、貿易実務を行っている事例を紹介


【本当に美味しい日本酒を海外へ輸出したい】

輸出を行っている会社代表の中野がアメリカの大学に通っていた頃、身近な所に美味しい日本酒が出回っていない事をしり、「Made in Japanの酒を友人にも気軽に買える状況を整えたい!」と強く思い始める。

帰国後は、日本酒の国内消費低迷という大問題を目の当たりにし、何とか自分達の力で解決できないか?と挑戦する事を決意。

日本国内では酒類業界で構築している独自のネットワークを活用し、海外との取引では得意の英語とコミュニケーションスキルを活用。今では北米やアジア圏の国々のインポーターとビジネスをするまで発展し、コンテナ単位で日本酒を輸出している。

 日本酒の輸出を出来るようにする為に

お酒を輸出するためには「輸出酒類卸売業免許」が必要です。 なかなかハードルは高い免許だと言えますが、まずは輸出に興味がある蔵元さんと、 日本酒を販売したいという海外企業を探すことからスタートしました。

この免許を申請するにあたっては、申請の段階ですでに輸出先の候補があり、 かつその輸出先と取引をする見込みがあることを証明しなくてはならないので、 事前準備が大きなポイントになるからです。

それらを無事にクリアし、現在では日本のお酒と世界をつなぐ架け橋として日々精進しております。


【事例紹介続き】 どうやって輸出できるようになったのか?





今となっては下記のように簡単に書く事は出来ますが、当時は本当にストレスも多く悩みや問題にぶち当たる毎日でした。悪戦苦闘話なので、あまり他の方には知られたくないですが、誰かのお役に立てば幸いと思い掲載します。


輸出プロジェクトを開始しようと決心を決めてからも、『リスク』の事を考えると悩む事は多かったのが正直なところです。 例えば、『貿易ビジネスは仕入れは先払い、回収は後』というのが当然あります。弊社の場合は結構長期タームで契約している相手もいます。例えば、1000万円を立て替えている状態が長く続くと心理的にどうでしょうか?『もしも取り返せなかったら…』と考えたりする事もありました。実際そういう悩みが毎日頭の中でグルグルとした訳です。しかし、悩んでいても話は進まないので、腹をくくり『突き進む事』を決意。その後は、悪戦苦闘しながら前進中。



新規参入者を悩ますハードルの1つが取引をしてくれる輸入会社の確保。特に最初の一社を見つけるには苦労される方も多いはずです。私達のケースでは、独自に築いた人脈の中に幸いにも協力者がいたので、インポーターと知り合うキッカケだけは頂く事が出来ました。しかし、キッカケはあくまでキッカケに過ぎず、相手側から『こいつと取引関係を持ちたい!』という信頼関係を勝ち取るには、プレゼンやコミュニケーションが一番重要でした。最初は緊張の連続ばかりだった事を今でも覚えています。



『関係を築くのは、どこの蔵元でも良いという訳ではありません。』 インポーターのニーズに応える事が出来る蔵元と信頼関係を築く必要があります。つまり、味・価格・デザイン・柔軟性・考え方・etc..と、様々なポイントがあるわけです。『輸出に興味がある蔵元は世の中沢山います。』 ただし、その中から自分や自分の取引先のニーズに応えれる蔵元と繋がるというのは、簡単な事ではないんですね。私達の場合は、柔軟な考えをお持ちの蔵元へ強烈なアプローチをかけ、OKを頂きました。取引条件など細かな部分をつめる必要がありましたが、クリア出来るようにお互いが歩み寄りました。今でも感謝しています。



免許の取得に関しては、前々から準備を進めていたので比較的スムーズに取得できました。『海外・国内の取引先確保』は当然ですが、財務状況も重要なポイントでした。

私達の場合は、増資を行い輸出プロジェクトを出来るほどの経営状況を整えました。



免許取得後、直ぐに海外へ日本酒を送り始めました。何度も送ったので、まずは実績が付きました。その後、大口の取引をする為の契約と信用状を手に入れました。それら全ての材料を活用し、金融機関に融資を申し込みました。既に輸出していた実績や、計画書等の情報を細かくまとめて提出したので、『まずは話を具体的に聞いてくれました。』 その後審査を経て、希望していた金額の資金を調達する事が出来ました。この資金調達のお陰で、プロジェクトがスムーズに行えるようになり、複数社との取引が円滑に出来るようになりました。



私達の人脈の中にも、『こんな短期間で実際にコンテナ単位で輸出するとは思わなかったよ!』と驚かれる方がいます。事実、私達が一度に販売する量はかなりの本数となりました。実績を出せば、皆さんが私達を見る目も変わってきた気がします。もっと協力的になってくれますし、色々と話を聞いてくれるようになります。そうなってくると、プロジェクトがより楽しくなってきます。リスクも大きいので心労もありますが、現地のインポーターの手元に無事に酒が届いた時の達成感は毎回最高です。



『美味しい日本酒はある』それをどうやって海外へ広げていくか?これは非常に難しい問題で、海外の方に”良さ”を知って頂くのは容易ではありません。 ですので、地道な活動が求められます。

価格面で合致する商品を探す事、サンプルの発送や、現地での商品登録作業、etcと 時間や労力がかかる事も多いのですが、そのぶん遣り甲斐も大きいです。 海外の方々へ知って頂くには、今以上に積極的に活動を進めようと考えております。




免許取得にかかる費用



2006年より酒販売ビジネスのサポートに特化したサービスを提供し、今までに免許が取得出来なかったという失敗事例は0件。

難しい案件でも常に、「どうやったら、取得できるようになるか?」という戦略を立て、現在まで100%の確率で免許取得中。


また、私達自身も酒の販売免許を取得してビジネスを行っています。ですので、新規参入の方に経験に基づいた話が出来ます。

『返金保証制度』を先駆けて導入。自分達の経験値や実績、サービス内容に自信があるので、もし万が一、免許申請をしても取得できない時は手数料を全てご返金いたします。
(お客様の虚偽記載、お客様都合のキャンセルを除く)


万が一、弊社都合の責任で免許が取得できない場合は、ご相談者にもフェアとなるように頂いた費用を全額お返しするのが私達の姿勢です。