日本酒は
- 180ml
- 300ml
- 720ml
- 1800ml
の4つのサイズがありますが、一般的な流通では「300ml、720ml、1800ml」が多く出回りますよね。海外のインポーターには、どのサイズが人気なのでしょうか?これは一概に、どのサイズとは言えないのですが、インポーターの販売戦略によって選ぶサイズが変わってくるようです。
例えば、私達がやり取りをしているアメリカのインポーターの場合は、300mlを好む傾向があります。なぜか?というと、消費者目線や、レストラン、流通業者目線で考えると、300mlのサイズの方が、価格的にも720mlより低めなので、手を出しやすいからだそうです。
- 720mlが1000円
- 300mlが500円
だった場合、自分の好みの味かどうか分からない場合は、まずはトライアルとして小さくて安い方を選びたくなりますよね。販売する店も同じで、まずは小さくて価格の低いものを導入し、様子見をしてから、大きいサイズを注文するのか?それとも小さいサイズを多くオーダーするのか?を決めるようです。
勿論、720mlや1800mlを好むインポーターもいる
小さなボトル販売をするより、大きいサイズを好むレストランも勿論います。1本を開けて、何回もグラスに注ぎ、そこで収益を上げたいと考えている方もいるからです。ですので、一概に小さいサイズが受けるとも言えないし、大きいサイズが言えない訳です。
アジア圏内のインポーターとやり取りをしていると、傾向として720mlや1800mlを好むインポーターが多い気がします。これはレストランで注ぎ売りする事を想定しての買い付けだからのようです。
輸出を考える場合は、各サイズでの見積もりを用意するのがポイントです。しかし問題になってくるのが、「蔵元が全てのサイズに対応していない場合」です。現にこれは今までにも何回かありました。「720ml、1800mlは生産しているけど、300mlは無いんだよね~」というケースです。勿論、オーダー数が少ない場合であれば、わざわざ新しいサイズのボトルを取り寄せて作れない場合もありますので、ここらへんが難しい所です。
もしも取引相手が大きいボリュームの注文を出すような相手であれば、彼らの「ニーズ」に応えれるのが商売の第一歩だと思います。算出だけでも良いので、既存ではないサイズの酒も見積もりをし、ミニマムオーダー数を提示するのが改善策となります。例えば、「300mlのボトルなら最低3000本の注文がミニマムになります。」のような感じで。私達はその様にして、生産者とインポーターとやり取りをしています。
いずれにしても、輸入者、輸出者、生産者の3社が協力し合って、お互いのメリットのあるビジネスをしないと長続きしないので、コミュニケーションやナゴシエーションがポイントとなってきます。3社がお互いに理解力がある面子であれば、事がスムーズに行くと思います。