アメリカへ日本酒を輸出する話がまとまって、次は商品登録・ラベル登録!
ここまで順調に話が進み、いざ実務的な動きを始めたところつまずいている・・・。
特にラベルについてお困りの方もいるのではないでしょうか?
輸出者や蔵元にとって、「このラベルを貼ってください!」という感じに、既に出来上がった英語ラベルが支給されるのであれば、出荷準備は行いやすいと思います。でも・・・、現実は輸入者側から丸投げに近い感じにされて、何故か?日本側の輸出者や蔵元が悪戦苦闘する事に・・・・となる事もありますよね。
まず酒が輸出される前の段階で、アメリカ国内でラベルの登録作業が終わっている必要がありますね。ラベルが登録されていなければ、輸入通関・流通も出来ないはずです。そして、日本側としては、「ラベル登録が終わらない限り輸出出来ない」という状態になってしまいます。早く輸出を実現するには、とにかくアメリカ側での登録作業が最優先です。ラベルに関してはTTBが管轄となりますので、そこの情報を参考に。
WEB: https://www.ttb.gov/
とはいっても、日本側の輸出者なり蔵元が現地のラベル規制について良く分からない場合は、「何をどうやって準備すればいいのか?」が分からないですよね。サイトを見ても、情報が多くて、どのページを参考にすればいいのか?が曖昧かもしれません。一応JETROの情報も参考にしてるんだけど、具体例がないので分からない・・・という方もいるかもしれませんね。
ラベルの情報は細かい
まず頭に入れておきたいのは、「細かい決まり」です。決められた情報をアレコレと盛り込む必要があるのと、「えっ?そんな情報も必要なの?」というのもあります。不明点が多い場合は、TTBに直接相談をして情報収集するのも効率的です。ただし、本当はそういうのは輸入者さんがやるべき・・・と僕は思いますが。
気にしておいた方が良いのは
- 記載する情報(何が最低限必要なのか?)
- フォントの大きさ
- スペースの取り方
- Government warning
ここら辺はMUSTです。
でも、最低限の情報だけではなく、消費者にとって有益な情報も載せたい!と希望される方もいますよね。例えば・・・、
- 商品紹介
- 蔵紹介
- ロゴマーク
- 地図
- 味表現スケール
- Etc…
色々と情報を載せたいと思っても、まずは求められる必要情報を表示するのが先決です。決まりでのせないといけない情報以外の事は、登録時には不必要な情報ですね。ですので、まずは満たさないといけない情報をレイアウトするのが先です。
必要情報を満たした次に、「こういった有益な情報も載せたい」という内容を足すようにすると効率よくラベルの元データ作りが出来ます。720MLや1.8L用のラベル作りは、サイズがある程度大きいのでやりやすいのですが、300MLや180ML用のラベル作りはかなり大変。スペースに余裕が無いので、アレコレ書きたい情報を入れるのが大変です。
登録申請を出しても許可されない事も・・・
実際にApproveされると、その証明の書類が発行されるのですが、ラベル情報が規定を満たしていないと、Appriveされる事はありません・・・。つまり、不許可という事ですね。「自分達はこのラベルで大丈夫!」と思っていたのに・・・。
印刷のタイミングですが、ちゃんとApproveされた後に印刷する事をお勧めします。まだ許可が出るかどうかわからないタイミングで印刷をかけると、場合によっては後々困るかもしれません。そう、印刷後に不許可が出た時は、とても困ってしまいます。コストをかけて印刷したのに、そのラベルが使用出来ない場合もあります。(場合によっては使用は出来るけど、補足のラベルが必要になる事も)
輸出を急ぐあまり、この重要なラベルについてがちゃんと出来ていないと、トラブルになるリスクもあるので、出来る限り輸出前の段階でラベル登録についてしっかりと進めたいところですね。
ただし、今回が初めてのアメリカ輸出で、ラベルをどの様に準備して良いのか分からない・・・という方にとっては、この作業は結構大変かと思います。細かな情報・決まりがあるし、何が正しいのか?が不明ですよね。そういった場合は、アメリカ向け輸出のラベル作りの実務経験者と進めると効率的です。僕達も何例かラベルは造っているので、お役に立てる事があるかと思います。気になる方はお気軽にご相談頂ければ幸いです。