試飲イベントで小売店から輸入ワインを卸してほしいと嬉しいお声かけ

投稿日:2016年10月14日|投稿者名: 中野 |3683 回閲覧

今年イタリアからワインの輸入を始めたクライアントがいます。僕達は免許の取得と、初回の輸入サポートをさせて頂きました。無事に3月末にはイタリアからワインを輸入する事が出来ました。一番最初からサポートさせて頂いたので、実際にワインが輸入者さんの手元へ届くと嬉しいですよね。

 

wine_content_01_3

 

その輸入者さんより昨日お電話がありまして、「東京で開かれたワインの試飲会に出展をしたら、5軒の小売店さんより、ワインのお取り扱いをしたいんだけど、卸してもらえますか?」と嬉しいお声かけがあったそうです。

 

こういった声というのは、輸入者さんは勿論嬉しいと思いますが、一番最初の相談の時からお付き合いがある僕達も同じくとても嬉しいです。ワインの試飲イベントに出展されたとの事ですので、それなりに費用もかかったと思いますし、準備も大変だったかと思いますが、こういった前向きな活動のお陰で引き合いがあったのだと思います。

 

たまに「ワインを輸入したら、どうやって販路開拓をすればいいのですか?」というご質問を受ける事がありますが、やはり「多くの人に知ってもらう事」がまずは大事かと思います。ネットを活用してワインの情報をPRするのも良いかと思いますが、ネットユーザー+対面での営業活動も行うと効果がより高いかと思います。特に試飲イベントに出展をしますと、流通関係者も試飲される事が多いので、気になる商品があれば、「これは卸販売もしていますか?」と、お声かけがかかる可能性も高いですよね。出展した側の人間にしか分からない「反応を得る」事が出来ると思います。勿論、試飲会でワインを出したからといって、必ずしも取引先が何件か決まるとは言えませんが、少なくてもチャンスは増えると思います。

 

 

輸入卸売が可能な免許が必要

 

さて、この輸入者さんですが、実は免許の相談を受けた段階では小売店への「卸売」は考えていなかったので、まずは小売と通販の免許を取得しました。ですので、今年イタリアから輸入を開始したワインは、基本的には輸入者さんから飲食店や消費者の皆さんへ直接販売をしてきていました。つまり、輸入者(免許業者)から免許を持たない取引先への販売(飲食店は酒販売免許は無い)をしてきた事となります。

 

DSCN4401

今後、酒販店さん(小売免許業者)さんへ輸入したワインを卸売販売するには、現状持っている免許をアップグレードする必要があります。つまり、BtoB用の免許にする必要がある訳です。

参考:ワインの輸入卸免許について

 

BtoC、BtoB、BtoC+BtoBのどの免許を取るか?は免許取得前に皆さんにお決め頂いているのですが、免許を取得した後に、「追加したい」といったニーズが出てくる事も勿論あります。ですので、最初はBtoCだったけど、これからBtoBも追加したいといった場合でも、追加をする事は可能です。条件緩和と呼ばれています。この際は、新規で免許を取得するよりも抑えた金額で僕達はサポートしています。特に、サポートしたお客さんが更なる発展の為にアップグレードしたい!といった時は、僕達も勿論出来る限りご協力させて頂きたいと思っています。ビジネスが発展していく様子を見れるのは嬉しいですよね。

 

 

小売スタートで輸入卸へ発展するクライアントは多い

 

僕達は今まで10年程免許のサポートをしていますが、今までのクライアントの中でも似たような事例は沢山あります。

  • 最初は自分で小売するぐらいの規模でスタートしてみたい
  • メインは飲食店向けに小売販売をしたい
  • ワインの輸入は初めてなので、最初から小売店へ卸販売は出来ないと思う
  • 輸入卸免許申請するとなると小売店より取引承諾が必要になるけど、取れないと思う

皆さんは、だいたい上記の理由から当初は「小売」の免許を取得されます。しかし、実際に輸入して飲食店や消費者へ販売をしてみると、小売店側から「うちにも卸してよ!」といった声かけが出てくる事が多々あります。

 

輸入者さんが厳選したワインの価値や品質を気にいってくださる小売店の方とご縁を持てた事で、今後はBtoBへのチャンスが広がったという流れですね。

 

また、クライアントの中には、最初からBtoCとBtoBの両方を考えて、輸入卸の免許を取得したいという方もいます。こういった方は小売店より承諾書をもらえるような環境が揃っている事が多いです。申請時の必要事項をクリアしていれば、最初から小売と卸の両方の免許を取る事も勿論可能です。「最初から卸を取るか?それとも後ほど追加するか?」の違いですね。

 

 

卸販売が可能になるとビジネスが加速する可能性は大

 

今まで僕達がサポートさせて頂いた数多くのクライアントさんをみていると、小売店への卸売販売を開始された方々は、販売量が増え、それに伴い輸入量も増加する傾向があります。当初自分自身でBtoC販売していた時は、自分が対応できる数の取引先とのビジネスが殆どでしたが、今後は小売店さんが持つ飲食店さんやお客さん(消費者さん)も輸入者さんが流通しているワインを買われるようになります。

 

DSCN4000

つまり流通チャネルが増えるので、例えば今まで10店舗の飲食店にワインが流通していたのが、これからは30、50店舗のように増える可能性があります。

 

ワインの流通先のレストラン(飲食店・バーなど)や小売店の数が増えれば、勿論商品が売れる場も増えます。売り先が増えると他の飲食店や小売店がその商品を見つけ、「うちにも販売してくれない?」といったお声かけが増える可能性もあります。つまり、取引先が増えれば、今まで以上にビジネス展開が進む事がよくあります。

 

 

輸入したワインの販売先が増えると

 

取引先が増え、ワインの販売量も増加すると、輸入者は今まで以上に忙しくなる事が殆どです。販売活動よりも、輸入実務の方に今まで以上に注力する必要が出てくる場合もあります。ですので、今までは1パレット分だけを輸入していたのであれば、2パレット、3パレットと物量を増やす事も考えられますね。

 

IMG_7170

輸入してもある程度の期間で売り切れてしまうというのが予想出来るのであれば、計画的に輸入のタイミングを考える必要が出てきます。例えばイタリアから日本の港までのシッピングに掛る時間は約一ヶ月半ですので、自分達の在庫の様子をみながら発注を出して、輸入の準備を進める必要がありますね。

 

今までは輸入者というよりは小売業に力を入れていた部分があったと思いますが、今後は取引先の小売店の方の事も考え、輸入業務を今まで以上に活発に行う必要が出てくるというのが一般的です。ですので、取引先が増えるというのは輸入者にとって、とても助かる事です。以前よりも早いタイミングで在庫が減っていくので、物量を増やしたり、輸入する回数を増やしたりする事となります。ビジネスが発展していく感じがしますよね。

 

物量が増えると、今まで以上に大きなスペースの保管倉庫が必要になる場合もありますので、そういった時は事前に倉庫会社とやり取りをする事をお勧めします。(倉庫を借りる場合)また、まだ自社のスペースで保管出来るスペースがある場合は、外部の倉庫を借りなくても大丈夫ですね。

参考:倉庫を借りる際、蔵置所設置報告書について

 

もしもあなたも同じ様にワインの輸入ビジネスが発展しているようであれば、免許のアップグレードが必要になってくる場合もあるかと思います。そんな時は一度気軽に相談をしてみませんか?

 


その他に読まれている記事のご紹介